狩猟期間中の山歩き。猟期と鳥獣保護区の調べ方

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注意:自然環境・気象・野生動物の状況は地域差と個体差が大きく、本記事の内容はあらゆる状況での安全を保証するものではありません。入山前に必ず該当自治体・管理団体の最新情報を確認してください。

11月から日帰りや山小屋泊の計画を立てていると、「この時期は猟期と重なるらしい」という話が気になってきます。自分が行く山は大丈夫なのか、鳥獣保護区はどこで確認すればいいのか。オレンジ色の服を着ろ、とよく聞くけれど本当なのか。調べようとしても、どこから見ればいいのか分かりにくいテーマです。

結論から書きます。法定猟期は原則として11月15日から翌年2月15日まで(北海道は10月1日から翌年1月31日まで)です。 ただし対象の鳥獣や都道府県によって延長されることがあります。鳥獣保護区は、猟期と関係なく常に狩猟ができない場所で、都道府県が位置図を公開しています。そして猟期中に山へ入るときは、国や自治体が目立つ色の服装を呼びかけています。

この記事でわかること

  • 猟期はいつからいつまでか、なぜ都道府県によって違うことがあるか
  • 鳥獣保護区とは何か、どこで位置を確認できるか
  • 猟期中に山を歩くときに、国や自治体が何を呼びかけているか

紅葉した山の斜面を歩くハイカーたち(大雪山国立公園)

猟期はいつか。原則と、延長されることがある理由

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律にもとづく猟期は、原則として毎年10月15日(北海道は毎年9月15日)から翌年4月15日までと定められています。ただし、実際に区切られている期間はこれより短く、環境省のページによると、北海道以外の区域は毎年11月15日から翌年2月15日まで(猟区内は毎年10月15日から翌年3月15日まで)です。北海道はこれとは別に、毎年10月1日から翌年1月31日まで(猟区内は毎年9月15日から翌年2月末日まで)とされています。

猟区内は、一般区域より猟期が長く取られています。

この原則の期間よりも、対象の鳥獣や都道府県によって延長される例があります。 静岡県のページでは、令和5年度の猟期について、イノシシとニホンジカは11月1日から翌年3月15日まで、それ以外の狩猟鳥獣は11月15日から翌年2月15日までと案内されていました。イノシシとニホンジカだけ、ほかの鳥獣より半月早く始まり、1か月長く続いています。

神奈川県伊勢原市で見られたニホンジカ

この記事で挙げた期間は目安です。猟期の具体的な日付は都道府県や対象鳥獣によって変わることがあるので、出かける予定の都道府県のページで、その年度の告示を確認してください。

鳥獣保護区は、狩猟ができない場所

猟期の期間とは別に、場所そのもので狩猟が禁止されているところがあります。鳥獣保護区がそれで、環境省は国指定鳥獣保護区一覧、都道府県指定鳥獣保護区指定等の現況、国指定鳥獣保護区の位置図を公開しています。

神奈川県のページは、狩猟ができない場所として次を挙げています。

鳥獣保護区、休猟区、公道、自然公園特別保護地区、原生自然環境保全地域、都市公園、社寺境内、墓地、垣、柵その他これに類するもので囲まれた土地

これらの場所は、猟期の時期と関係なく、年間を通じて狩猟が禁止されています。登山道や公園として整備されている場所の多くは、もともとこうした区分に含まれていることも少なくありません。

猟期と鳥獣保護区は、どこで確認できるか

自分が歩く山が鳥獣保護区に入っているかどうかは、都道府県が公開している「鳥獣保護区等位置図」で確認できます。

山梨県は「鳥獣保護管理法施行規則第68条に基づく令和7年度猟期における山梨県鳥獣保護区等位置図」をPDFで公開しています。全体の統合版に加えて、北西部・北東部・南西部・南東部の地域別に分かれた版もあり、自分の行く山域だけを見ることもできます。

神奈川県は、縮尺1:100,000のPDF版の令和7年度鳥獣保護区等位置図に加えて、「e-かなマップ」というWeb地図でも公開しています。PDFをスクロールするより、地図を拡大・縮小しながら確認できるぶん探しやすい形式です。

環境省も国指定分の一覧と位置図をPDFで公開しているので、都道府県のページで見つからないときはあわせて確認できます。

自分が歩く都道府県のサイトで、最新年度の位置図を確認するのが基本です。

猟期中に山を歩くときに、公式に呼びかけられていること

ここからは、「遭遇したときにどう動くか」ではなく、猟期中に入山する人に向けて国や自治体が出している案内です。

落ち葉の積もった晩秋の森を歩くハイカー

林野庁 北海道森林管理局は、狩猟期間中に国有林へ入る一般入林者(作業・ハイキングなど)に対して、次のように案内しています。

赤やオレンジなど狩猟者から見て十分に目立つ服装を着用してください。特に、迷彩服の着用は避けるようお願いいたします。

同局は区域の扱いについても案内していて、銃猟ができる区域は入林の自粛を呼びかけ、発砲禁止ののぼりが立つ区域は入林できる、という整理です。

静岡県も、狩猟期間中に「わな」「猟銃」「網」を使った狩猟が行われることから、作業・ハイキング・山菜摘みなどで山林に入る人に向けて、目立つ色の服装を呼びかけています。白色や迷彩色は避けるようにとされており、注記で具体的なのは白の扱いです。

白色(首のタオルを含む)はシカのお尻と同色のため、狩猟者に誤認され大変危険です。

首にかけた白いタオルも対象に含まれる点は見落としやすいので、服装を選ぶときにあわせて確認しておきたいところです。

こうした案内は、OnTrails独自のアドバイスではなく、林野庁や静岡県が入山者向けに公式に出しているものです。

目立つ色と、音を出すもの

目立つ色の服装のほかに、音を出す携行品を持つという備え方もあります。ホイッスルは、自分で吹いたときにだけ音が出る道具です。歩いているときも立ち止まっているときも、吹かなければ鳴りません。

目立つオレンジ色のベストやキャップは、現時点で紹介できる商品が揃っていません。見つかり次第、この記事に加える予定です。

まとめ

  • 法定猟期は原則11月15日〜翌年2月15日(北海道は10月1日〜翌年1月31日)。猟区内はこれより長い
  • 対象の鳥獣や都道府県によって延長される例がある。出かける都道府県の最新の告示を確認する
  • 鳥獣保護区は、猟期と関係なく常に狩猟ができない場所
  • 鳥獣保護区の位置は、都道府県が公開する「鳥獣保護区等位置図」で確認できる
  • 林野庁・静岡県は、目立つ色の服装(白・迷彩は避ける)を入山者に呼びかけている
  • 白いタオルはシカの尻と同色で誤認されるため避ける、という静岡県の注記がある

猟期の時期に歩く山の入林ルールは、登山届が必要な山はどこかにまとめた条例の対象地域とも重なることがあります。山菜やきのこを採りながら歩く人は、山菜・きのこ採りのルールもあわせて確認してください。

出典

画像クレジット

Wikimedia Commons と Flickr から。

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