ザックカバーとインナーの比較。濡らさない方法の選び方

本記事はアフィリエイトリンクを含みます(PR)。リンクを経由して商品が購入された場合、運営者に収益が発生します。Amazonのアソシエイトとして、OnTrails MAGAZINEは適格販売により収入を得ています。

注意:自然環境・気象・野生動物の状況は地域差と個体差が大きく、本記事の内容はあらゆる状況での安全を保証するものではありません。入山前に必ず該当自治体・管理団体の最新情報を確認してください。

山を下りてバス停でザックを下ろすと、底のあたりがじんわり湿っている。レインカバーはちゃんとかけていたのに、中の着替えまで湿っていた——という経験に心当たりがある人もいるはずです。

ザックカバーとインナー(防水のライナーやドライバッグ)、どちらを買えばいいのか迷う人も多いです。実はこの2つ、守る場所がそもそも違います。

この記事でわかること

  • ザックカバーが守る範囲と、守れないところ
  • インナー(ライナー・ドライバッグ)が守る範囲と、守れないところ
  • カバー2製品とインナー4製品のスペック比較
  • サイズ(対応容量)を合わせるときに見る数字
  • 両方使うとどう変わるか

ザックを背負って森を歩く登山者

結論

日帰りや短時間の小雨なら、外側のカバーだけで足りることが多いです。泊まりがけで電子機器や寝袋のように濡らしたくない物が入る、強い雨が予想される、という日は、内側のインナー(ライナーやドライバッグ)を足します。

ザックカバーが守る範囲

ザックカバーは、ザックの外側をそのまま覆う道具です。雨や雪、泥はねから本体の表面を守り、ザック自体が濡れて重くなるのを抑えます。

カリマーの「raincover 25-40」は、固定ストラップとドローコードでザックの形に合わせて締められる作りです。ザ・ノース・フェイスの「スタンダードレインカバー30L」は、背面をドローコードとウェビングテープで締めてフィット感を上げる作りです。

フィットのさせ方はこうしてモデルごとに差があります。サイズが合っていないと、覆いきれずに裾が外れたり、強風であおられたりします。対応容量に自分のザックの容量が入っているかは、買う前に見ておきたいところです。

インナー(ライナー・ドライバッグ)が守る範囲

インナーは、ザックの中に入れて荷物を直接包む道具です。外側のどこから水が入っても、中の荷物はインナーの内側にあるかぎり濡れません。

杉林でザックを背負う登山者

ISUKAの「ウェザーテック インナーバッグ」は、防水性・防風性・透湿性・結露防止性を持つ3層構造の素材を使っています。オスプレーの「ULパックライナー」は、ロールトップの防水クロージャーと防水コート生地、シーム加工を組み合わせています。どちらもザックの容量に合わせたサイズ展開があります(詳細は比較表)。

もっと軽く済ませたい人向けには、袋そのものを薄く作ったパックライナーもあります。エバニューの「EVERSHIELD/large」は1枚58gで、ナイロンを含む5層の素材で通常のゴミ袋より強度と伸縮性を高めたものです。ゴッサマーギアの「クリアウォータープルーフパックライナーズ」は1枚約40gの透明な袋で、2枚入りです。

ただし、インナーが守るのはザックの中身だけです。ザック本体の生地は、雨の中そのまま濡れます。 乾きにくく、置けば汚れ、水を含めば重くなります。中身を確実に守りたいときに向く道具で、ザック本体の濡れそのものを防ぐ道具ではありません。

スペックで比べる

いずれも公式ページの記載です。重量は、カリマーのみ公式ページに記載がありませんでした。耐水圧の具体的な数値(mm)は、6製品とも公式ページに記載がありませんでした。ゴッサマーギアは容量(L)の記載がなく、寸法のみの記載です。

製品 種類 素材 対応容量 重量 価格を見る
カリマー raincover 25-40 カバー ナイロン(ポリウレタンコーティング) 25〜40L 公式ページに記載なし 楽天Amazon
ザ・ノース・フェイス スタンダードレインカバー30L カバー 70Dリサイクルリップストップナイロン 20〜30L 約85g 楽天Amazon
ISUKA ウェザーテック インナーバッグ60 インナー ウェザーテック(3層構造) 約60L(30/45/80Lも展開) 190g 楽天Amazon
オスプレー ULパックライナー M インナー 40D bluesign®認証リサイクルナイロン 50〜70L 116g 楽天Amazon
エバニュー EVERSHIELD/large 2P インナー ナイロン / PE / 特殊素材(5層) 50L前後までのザックの中身 58g 楽天Amazon
ゴッサマーギア クリアウォータープルーフパックライナーズ インナー PolyEarthylene®(バイオベースポリオレフィン) 記載なし(高さ96.5×幅33×奥行20.3cm) 約40g(1枚) 楽天Amazon

製品を見る

カリマー raincover 25-40

オススメのポイント

固定ストラップとドローコードで、いろいろな形のザックに合わせて締められます。パッカブル仕様で、収納バックが本体に付属しているので、使わないときはコンパクトにまとめられます。

気になる点

重量と素材の詳しい数値(デニール数など)は公式ページに記載がありません。耐水圧の数値も記載がありません。

ザ・ノース・フェイス スタンダードレインカバー30L

オススメのポイント

パッカブル仕様でコンパクトに収納できます。ボトム部分のライト用ループは、夜間にヘッドランプを下げる場所として使えます。背面はドローコードとウェビングテープで締められ、フィット感を調整できます。

気になる点

対応容量は20〜30Lの1サイズのみです。耐水圧の数値は公式ページに記載がありません。

ISUKA ウェザーテック インナーバッグ

オススメのポイント

防水・防風・透湿・結露防止をまとめて持つ3層構造の素材を使っています。サイズは30・45・60・80Lと幅広く、底は角丸形状でザックの底の形にフィットしやすい作りです。

気になる点

口を閉じるのに、マジックテープを3回以上折り返してからバックルで固定する手順が必要です。カバーのようにかぶせるだけでは済みません。中身は守れますが、ザック本体はそのまま濡れます。

オスプレー ULパックライナー

オススメのポイント

bluesign®認証のリサイクルナイロンを使い、ロールトップの防水クロージャーとシーム加工で水の侵入を抑えます。S・M・Lの3サイズがあり、50L・70Lの境目でも対応容量が重なるので選びやすいです。

気になる点

耐水圧の数値の記載はありません。ロールトップは口を数回折り返して留める方式で、カバーをかぶせるより手間がかかります。

エバニュー EVERSHIELD/large 2P

オススメのポイント

公式ページによると、ナイロンを含む5層の素材で、通常のゴミ袋と比べて強度と伸縮性を高めたパックライナーです。大きさは幅1,000×高さ600mmで、50L前後までのザックの中身をまとめて包めます。1枚58gと軽く、2枚入りです。防臭袋としての機能もあり、食べ物のにおいを閉じ込められます。

気になる点

口は縛るか数回折り返して閉じる方式で、ロールトップのバックルのような留め具はありません。ザックの中身は守れますが、カバーと違ってザック本体は濡れます。

ゴッサマーギア クリアウォータープルーフパックライナーズ

オススメのポイント

公式ページの記載では、1枚約40gと今回の中でもっとも軽く、2枚入りです。透明なので、ザックの中で何がどこにあるかが外から見えます。素材はアメリカ製のバイオベースポリオレフィン「PolyEarthylene®」です。

気になる点

公式ページに容量(L)の記載はなく、寸法(高さ96.5×幅33×奥行20.3cm)のみです。口を留める専用の仕組みも記載がないため、袋の口をねじって折り込むなどの使い方になります。薄い素材なので、扱いはていねいに。

容量を合わせる

カバーもインナーも、対応容量のサイズが自分のザックと合っているかが最初の分かれ目です。

森の中の丸太に置いたザック

カバーは小さすぎると裾が回らず外れやすくなり、大きすぎると余った生地が風であおられます。カリマーは25+/25-40/40-60/60-80の4サイズを展開していますし、ザ・ノース・フェイスは20〜30Lの1サイズ展開です。

インナーも同じで、小さすぎると荷物が全部入らず、大きすぎると口を閉じる部分の生地が余ります。ISUKAは30・45・60・80Lの4段階、オスプレーはS(30〜50L)・M(50〜70L)・L(70〜100L)の3段階です。手持ちのザックの容量が、どのレンジに入るかを先に確認します。

両方使うとどうなるか

縫い目のある防水生地に残った雨粒

ドイターが公開している解説は、防水のインナー(ドライバッグ)を使うなら、外側のカバーの代わりになる、という考え方を示しています。この解説が触れているのはこの一方向で、カバーがインナーの代わりになるとは書かれていません。

実際には、両方を使う人もいます。カバーとインナーを合わせると、重量が公表されている組み合わせでは約125〜275gがザックに上乗せされます。日帰りの小雨ならカバーだけで足りることが多く、電子機器や寝袋のように濡らしたくない荷物が入る泊まりがけ、強い雨が予想される日は、両方を組み合わせる選び方になります。

まとめ

  • ザックカバーは本体の表面を守る道具。背面まで覆えるかはモデルによる
  • インナー(ライナー・ドライバッグ)は中身を直接守る道具。ザック本体はそのまま濡れる
  • 耐水圧の具体的な数値は、6製品とも公式ページに記載がない
  • どちらも対応容量のサイズを、手持ちのザックの容量と合わせて選ぶ
  • 両方使うと組み合わせで約125〜275g重くなる。泊まりがけや強い雨が予想される日に組み合わせる

容量そのものの決め方はテント泊・山小屋泊のザック容量の記事にまとめました。パッキングの順番と、濡れ対策を二段構えで考える流れはザックの詰め方の記事で触れています。雨を防ぐ本体側の装備(レインウェア)は登山用レインウェアの選び方にまとめました。

出典

画像クレジット

  • 岩に座り新緑を眺めながら休憩する登山者2人(アイキャッチ): Adobe Stock #603990436
  • ザックを背負って森を歩く登山者: Adobe Stock #603721685
  • 杉林でザックを背負う登山者: Adobe Stock #560996498
  • 森の中の丸太に置いたザック: Adobe Stock #224300218
  • 縫い目のある防水生地に残った雨粒: Adobe Stock #112713951
この記事をシェア