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注意:自然環境・気象・野生動物の状況は地域差と個体差が大きく、本記事の内容はあらゆる状況での安全を保証するものではありません。入山前に必ず該当自治体・管理団体の最新情報を確認してください。
旅行のついでに山へ、という機会が増えました。街から公共交通で行ける山も多く、装備さえあれば半日で往復できるコースもあります。
ただ、国内の感覚のまま持ち込めないものがいくつかあります。いちばん大きいのが保険です。この記事では、出発前の事務手続きに絞ります。高度への適応など医学的な判断には踏み込みません。
この記事でわかること
- 海外旅行保険で登山が外れることがある理由
- 保険で受けられる補償の中身
- たびレジに登録すると何が起きるか
- 現地の入山ルールをどう調べるか
- 地図と通信の準備

保険が効かないことがある
外務省の海外安全ホームページに、海外における登山、トレッキングに関する注意というページがあります。保険についての一節がこれです。
登山などの危険を伴うレジャースポーツは通常の海外旅行保険の適用外となることがありますので、保険会社から十分な説明を受けた上で、旅行目的に合う海外旅行保険に必ず加入してください。
「保険には入っている」では足りないということです。クレジットカードに付帯する保険も同じで、限度額も条件もカードごとに違います。
確かめるのは、だいたいこの3点になります。
- 登山やトレッキングが補償の対象に入っているか
- 標高や、ロープを使う登攀などの条件が付いていないか
- 捜索や救助にかかる費用がどこまで出るか
3番は特に重要です。ヘリコプターが飛ぶ国では、費用の桁が変わります。国内の山での考え方は山岳保険は要るのかにまとめました。
補償の中身を知っておく
外務省の海外旅行保険加入のおすすめは、加入するとおおむね受けられるサービスとして、こうしたものを挙げています。
- 診療費、入院費、緊急移送費など
- 治療に必要な交通費や通訳の雇入費用
- 入院後、通常の旅程に復帰するため、帰国するための交通費
- 救援者(家族等)の渡航、宿泊費用
救援者の渡航費用が入っているところが、山では効いてきます。行動不能になったとき、動くのは自分だけではありません。
同じページは、保険に入っていなかったために多額の損害を被った日本人旅行者が数多くいるとも書いています。

たびレジに登録する
たびレジは外務省の登録システムです。滞在期間が3か月未満の海外旅行者や出張者が、旅行日程、滞在先、連絡先を登録しておくと、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の関連情報がメールで届きます。
いざというときに安否確認を受けられること、自分以外に家族や職場のアドレスも登録できることも案内されています。
登録は数分で終わります。 山に行くかどうかにかかわらず、やっておいて損のない手続きです。
外務省の登山の注意は、行動そのものについても具体的に書いています。
登山、トレッキングをする際は、必ず登山者名簿に記名し、宿泊先などの第三者にも行動が把握できるようにしておく。また、遭難時の救助依頼をどう行うかも確かめておく。
国内で登山届を出すのと同じ発想です。制度としての位置づけは登山届は義務なのかにまとめました。救助を誰にどう頼むのかを先に調べておく、というところまで書かれている点は、国内より一歩踏み込んだ書き方に見えます。
現地の入山ルールを調べる
国によって、山の管理の仕方はまったく違います。日本の感覚で行くと、入口で止まります。
調べておきたいのは、この4つです。
- 入山時間の制限。 入山可能な時刻が決まっている国立公園があります
- 予約や許可。 事前予約制のコース、入山許可の取得が要る山があります
- ガイド同行の義務。 単独での入山を認めていない地域があります
- 通行止めと季節閉鎖。 山火事や落石で閉じている区間があります
ソウルから地下鉄で行ける北漢山を例に、公式資料での調べ方をソウルから地下鉄で行ける北漢山にまとめました。手順は他の国でもだいたい同じで、国立公園の管理機関の公式ページが出発点になります。
地図と通信を用意する
現地の電波は、山に入れば弱くなります。市街地の感覚で地図アプリを使うと、肝心なところで真っ白になります。
- 歩く範囲の地図を、あらかじめ端末に保存しておく
- 紙の地図か、印刷したコース図を持つ
- 予備のバッテリーを持つ。冷えると持ちが落ちます
通信そのものは、eSIMを使うと出発前に用意できます。
選ぶときの分かれ目は、電話番号が要るかどうかです。緊急通報や現地の予約で番号を使う可能性があるなら、番号が付くものを選びます。地図とメッセージだけならデータ専用で足ります。いずれもeSIM対応の端末が要るので、手持ちの機種を先に確かめてください。
バッテリーの考え方は山でスマホの電池を切らさないにまとめました。

まとめ
- 登山は通常の海外旅行保険の適用外になることがある
- 確かめるのは、対象に入っているか、条件、捜索救助費用の範囲
- 補償には救援者の渡航・宿泊費用が含まれることが多い
- たびレジに登録すると、安全情報と安否確認が受けられる
- 現地では登山者名簿に記名し、第三者に行動を伝える
- 救助をどう頼むかを、行く前に調べておく
- 入山時間、予約、ガイド同行の義務は国ごとに違う
- 地図は端末に保存し、通信は出発前に用意する
